安曇野市の会場は、ツルヤ無印穂高のコミュニティスペース。
たっぷりの外光が降り注ぐそのスペースは、あたたかくやさしい印象を与えます。
この会場の展示を担当したのは、NPO法人WHITE CANVASを運営する石岡亨子さん。対話アート初参加となった今回の展示について、お話を伺いました。
一人一人が生み出す色、動き、形、一人一人の表現を見つけることを大切にしたい

– 担当した展示について教えてください
石岡さん:NPO法人WHITE CANVASが運営する福祉とものづくりのアトリエTIME WARPに通うメンバーと、そこで出会ったゲストアーティストの作品を展示しました。
わたしたちは、アトリエの「場」を真っ白なキャンバスとして、そこに描きたい何かがあること、見つけることを大切にして活動してきました。一人一人が生み出す色、動き、形、一人一人の表現を紹介し、タイトルは『Colors on WHITE CANVAS』としました。
無印良品様にたくさんのご協力を頂き、無印良品様の家具を什器としてお借りできたり、高い天井やお店の外からも作品が見られるような展示が実現しました。

その結果、絵を光に透かして見せたり、織物作品が一定のリズムで作られていることが伝えられたり、インテリアのように作品が存在できたりと、私たちにとって今までにない見せ方ができたように思います。
ワークショップでは、無印良品様のジュートバッグとアトリエの刺繍作品によるコラボレーションを行いました。
無印良品様との出会い、お店にふとお買い物にいらした方との出会い、様々な「対話」が新しい可能性を作ってくれたと感じています。
作品やキャプションを通して作者に出会ってみたいと思ってもらいたい

– 障がい者アートを通じて楽しいと思うのはどんなときですか?
石岡さん:あるとき、ふと感動的な作品が生まれる瞬間があり、そんな瞬間に出会えることが喜びです。
施設として、創作時間以外も日中活動や生活支援をする中での関係性や、日々の出会い、成長が作品に影響していることも多く、作品だけでなくプロセスも含めて創作の感動に触れられることで、支援スタッフもたくさんの刺激を受けています。

– 作品に寄せたキャプションはどのようなことを意識して書かれていますか?
石岡さん:作品のプロセス、背景も含めての作品として、作者一人一人に作品を通して出会って頂けるよう意識して書いています。
そして、作品やキャプションを通して作者に出会ってみたいと思っていただけるようになることがWHITE CANVASとしても嬉しいですし、「対話アート」が生み出す大きな成果なのかなと思います。
キュレーター紹介

石岡亨子
NPO法人WHITE CANVAS代表
https://npowhitecanvas.wixsite.com/love
福祉とものづくりのアトリエTIME WARPを運営しています。お絵描きパンジーお姉さんとしてイラストやデザインをしたり、和太皷で太鼓打ちもしています。真っな白なキャンバスに何かを表現できた感動、そして迷いなく何かを描く姿への感動が活動の原動力です。
店舗紹介
